【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
築26年の旧県営ホテルをクリエイティブオフィスへ
THE MOCK-UP BY PORTAL POINT
Column
千代田区麹町駅徒歩1分の旧県営ホテル石川県紀尾井会館をリノベーションし、クリエイターズオフィスへ再生した事例をご紹介します。
かつて東京都内には地方から出張する公務員や旅行者に向けて多くの県がこぞって保有していた県営ホテルですが、老朽化や維持費の増加から、現在はそのほとんどが閉鎖されています。今回の旧県営ホテルもその一つで、老朽化を理由に入札の上、東急建設へと売却され、それを弊社がマスターリースし、クリエイティブオフィスへとリノベーションを実施しました。
寄宿舎用途の地下3階地上17階建て区分所有ビルの1~4階、約460坪4フロアで構成。
35区画あるオフィスは、かつてのホテルの要素を随所に残したのが特徴です。オフィス区画は全て18㎡と36㎡のものを主としたスモール個室型で、以前のホテルの区画割りを利用。4~8人程度の規模の会社をターゲットに、働き方に合わせて様々なスタイルを選べるように家具付きプランやSOHOプランも採用しました。スモール個室型のオフィスは、弊社の物件で最も需要が伸びているオフィスタイプです。
このタイプのオフィスを計画する上で、最も重要なポイントのひとつがトイレの位置になります。完全個室のスモールオフィスとなるため、専有部にトイレがあるのを好まない入居者が多く、特に女性が在籍する場合は、オフィスを選ぶ条件として挙げる企業も少なくありません。そこで、専有部の水回りはすべて撤去し、各階に共用トイレを設置。築古ビルのオフィスへのリノベーションにおいて、水回りを残すとなると工事費もかさむため、完全撤去は一石二鳥になります。
1階にあった食堂をロビーと会議室へと改修。ロビーや各階の廊下などのデザインはNYのリノベホテルをイメージさせるシックでヴィンテージな空間に仕上げ、ホテルならではのプライバシー感を残しました。共用部が充実することでレンタブル率は低くなりますが、物件の価値は一気に上がり、小規模オフィスニーズも相まって高い賃料設定が可能となります。当施設でも共用部が入居理由の決め手になったケースが多く見受けられます。
かつてのホテルらしさを活かし、その歴史を受け継ぎながら時代のニーズをうまく当て込んだ事例をご紹介しました。
古くなり、競争力が低下してしまったからと言ってすぐに取り壊してしまうのではなく、物件の良さや土地の歴史、オーナーの思いを汲んだリノベーションで新しい価値を付加していくことが、日本の不動産業界ではより重要になっていくのではないでしょうか。
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