一級建築士 【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
街づくりに欠かせない新たなピース ―ホテル事業への参入―

Column

リアルゲイトはこれまで、スモールオフィスの開発・運営を中心に事業を拡大してきました。

そして、いよいよ次なるステージとしてホテル事業への参入を本格的にスタートします。とはいえ、大規模なホテルチェーンではありません。私たちらしい「無人運営型・中期滞在型」の小規模ホテルを展開し、ビジネスと暮らしの間にある“ちょうどいい距離感”をデザインすることを目指しています。

「SHIFT HOTEL」WEBサイト:https://shift-hotel.com/

▲SHIFT HOTEL / メゾネットタイプ 61㎡(DL)
▲SHIFT HOTEL / メゾネットタイプ 61㎡(DL)
▲SHIFT HOTEL / メゾネットタイプ 61㎡(寝室)
▲SHIFT HOTEL / メゾネットタイプ 61㎡(寝室)

これまで海外の様々な都市で、築古ビルをリノベーションした個性豊かなホテルを訪れてきました。私は旅先で、いわゆるブランドホテルよりも、街に根ざした歴史ある建物の息づかいを感じられるローカルオリジナルのホテルを選ぶようにしています。そうした場所こそが、その都市の魅力を映し出していると感じるからです。

例えば、シドニーで訪れた「オールド・クレア・ホテル」は、かつての醸造所をリノベーションしたインダストリアルな空間が印象的でした。素材の質感や家具の配置、内装の細部に至るまで、“長い時間を積み重ねられたデザイン”として空間に息づいています。

また、「オヴォロ・ウールームールー・ホテル」は、埠頭に面した築100年以上の木造倉庫をリノベーションしたホテルです。長さ410m、幅64mという世界最大級の木造建築を大胆に活かした空間には、自然の力強さと歴史が共存しています。この建物は本来解体予定でしたが、住民の声によって保存・再生されたという背景も含めて、特別な物語が宿っています。

▲オヴォロホテル / 開放感のある内観
▲オヴォロホテル / 開放感のある内観

街に活気が生まれるのは、そこに人が集い、日常の中に新しい発見があるからです。平日も休日も人が行き交う街には、地域を愛する住民と、外から訪れる人々が交わる“余白”があります。私たちは、これまでのオフィス事業に加えてホテル事業を行うことで、建物再生の可能性をさらに広げ、街に多様な価値をもたらしていきたいと考えています。

 

築古ビル一棟の再生に、新たに“滞在”という選択肢を取り入れることで、環境にも優しい新たな街づくりを広げたいと思います。

岩本  裕
一級建築士

1973生まれ、東京都市大学(旧武蔵工業大学)工学部建築学科卒業。新卒で入社した五洋建設では現場監督とアメフト選手として活動。その後マンションデベロッパーにて土地仕入から企画販売を一貫して経験。リーマンショックを契機に、不景気に強いスモールオフィスビジネスに着目し、2009年8月に当社設立、代表取締役就任。一級建築士の知識と運営経験を活かし、東京都心部において古ビルを有効活用する事で多くの不動産を再生。その実績は累計100棟に及ぶ(2024年7月現在)。2023年6月に東証グロース市場へ上場し、新たなステージで挑戦を続けている。趣味はパワーリフティング(ベンチプレスはMAX160kg)。

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