【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
シェアオフィスでのクレーム(ご意見)について
意外と大変!?シェアオフィス運営の裏側
Column
当社は都心部にて築古ビルを再生し、65棟を超えるシェアオフィスの企画運営を行っています。入居テナント数はオフィスを中心に1200件を超え、そのうち設立10年以内の会社が約6割を占め、区画の平均面積は20坪前後です。(表1)
シェアオフィスの運営において、日々入居者より様々な意見をいただきますが、特にコロナ禍ではこれまでに無い新しいルール設定が必要になり、働き方やオフィスの使い方も大きく変化しました。
今回は、この半年で多かった運営面でのクレーム内容についてお話ししたいと思います。(表2)
まず、最も多かったクレームがラウンジでのマナーについてです。マスク未着用、WEB会議の音、清掃頻度、Wi-Fiの速度などこれまでと働き方やマナーが変わったことで、個人差による考えの違いなどもあり、中々対応には苦慮しています。
注意書きや案内板が多すぎると、空間のデザイン性も損ないますので、適度なサイン計画とメールでの注意喚起、巡回の徹底を行い、対応をしています。今後もWEB会議などのワークスタイルは定着すると思われるので、新規の企画についてはWEB会議専用ブースを設置しています。
次に、居室間での騒音・空調の問題が多かったです。これは換気による影響での音漏れや空調の効率が落ちるなどの問題もあったかと思います。居室内においては、お互いの区画への配慮やWEB会議時の窓閉め、WEB会議ブースには吸音カーテンの設置など対策を行いました。
また最近では、喫煙に関するクレームも増えています。喫煙者が減ったことで、皆さん煙草の臭いに敏感になり、喫煙所からのにおい漏れや近隣住民からの視覚的な問題でのクレームを受けるようになりました。
喫煙所を設置する際は、簡易パーテーションの設置や、物件の立地によっては、最初から完全禁煙の物件を作るなど当社でも試行錯誤しています。
クレームの無い完璧な物件を作り出すのは難しいですが、日々いただく貴重な意見に真摯に向き合い、改善の日々となります。シェアオフィスの運営には見た目以上の苦労があるのも事実です。
今後も入居者が安全で快適に過ごせるオフィス環境の実現に努めてまいります。
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