【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
コロナ禍でのシェアオフィス利用動向
2021年を振り返る(フリーデスク・固定デスク編)
Column
2021年は、新型コロナウイルス感染症の第3波のピークから始まる1年間となりました。ワクチン接種なども進み、ウィズコロナ時代に向け進み始めた年でもあります。
今回は、2021年の1年間で当社のフリーデスク・固定デスクの会員数がどのような推移をしたのか、その理由なども含め解説していきます。
フリーデスクとは、特定の部屋や席を持たない会員のことで、主にラウンジ等の空いている席で自由に仕事をすることができ、会議室や屋上などの共用部の利用が可能です。
固定デスクとは、ブースなどで区切られた特定の席を持ち、フリーデスクと同じ共用部を利用できる会員となります。どちらもオプションで法人登記が可能で、ビジネス利用にも対応しています。
両会員共に、一定の審査を通過すれば比較的安価な価格で会員となることができ、申請1カ月後の解約も可能です。(写真1参照)
当社では、13施設においてこのフリーデスク・固定デスクプランを提供していますが、この1年間で20%の会員増がありました。内訳で見ると、フリーデスク登記無しが57%増と最も大きな伸びを見せています。(図1参照)
最新の主な契約理由を分析すると、テレワーク・サードプレイスとしての利用が最も多く、コロナ禍での自宅以外のテレワーク場所としてのニーズが高かったことが伺われます。(図2参照)
フリーデスクは、月額25,000円から借りることができますが、テレワーク場所として借りるには安い価格ではありません。当社の物件が中目黒や代々木公園、恵比寿、千駄ヶ谷など、比較的高級住宅街に多いことが今回の会員増に大きく影響したと思われます。
都心部のシェアオフィスが増加傾向にある中、会員数を増やし続けることは容易なことではありません。企画・開業の際には、立地特性と運営実績を分析した上での、価格・プラン設定、そして企画・デザイン面での工夫がより重要となるでしょう。
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