【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
加速するオフィス縮小化と働き方のパラダイムシフト
アフターコロナのオフィスを予測
Column
コロナ禍で働き方が見直される昨今、オフィス需要はどのような変化をしているのか。
三鬼商事株式会社のオフィスマーケットデータによると、都心5区の大型オフィス稼働率は下落を続け、オフィス需要は大きく減退しています。(図1参照)
長引くコロナ禍と共にテレワークが定着し、テレワークとオフィスワークを併用したハイブリッド型を採用する企業なども増え、今後完全に元の働き方に戻るのは難しいでしょう。
しかし仕事をする以上、ワークスペースはどこかに確保が必要であり、その総面積自体は以前と変わりがないのではと予測します。
逆にサテライトオフィスやコワーキングスペースなど複数のワークスペースを利用する人も増え、オフィス拠点数は増加の傾向にあります。
自宅や周辺施設、ホテル、リゾート地など様々な場所にワークプレイスは拡散し、今後もその流れは続くと思われます。
当社では現在、その流れに乗るように、需要の減退したホテルや商業施設などから多くの業態変更の相談が増えています。(図2参照)
ホテルやサービスアパートメントなどは、既に小割の部屋があり、比較的建築費を抑えての業態変更が可能です。商業施設の場合は、閑古鳥が鳴いている状態が続くようなら、需要のあるシェアオフィスを入れ、賃料を維持しつつ、活気を取り戻す目的などもあります。
業態変更などが進み増加するシェアオフィスですが、現在の景気の中メインターゲットであるスタートアップ・ベンチャー企業、個人利用者が急激に増加する訳ではないため、縮小移転が落ち着く頃には需要も一旦収まり、飽和状態も予測されます。
ここから先は、価格・立地に加え、自由度や運営・ソフト面での工夫が重要です。
現在勢いを増す動画配信会社のスタジオ利用やフードデリバリー業態、テレワーク併用型企業への対応など、拡大業態を取り込める自由度の高い設計対応や運営、価値あるサービス提供がより重要となるでしょう。
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