【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
コロナ禍でのスモールオフィス需要 直近15ヶ月のデータを基に解説
Column
三鬼商事株式会社がまとめる100坪以上のオフィスマーケットデータによると、東京都心部ではオフィス稼働率・賃料ともに大きく下落傾向が続いています。一方で当社が運営する物件は、スモールオフィスを中心とした商品構成であることから、100坪以上のオフィスとは異なった動きをしています。
今回は、コロナ禍におけるシェアオフィス需要の変化について、直近15ヶ月間のデータを基にお話しします。
当社のオフィスは50㎡未満のスモールオフィスが全体の約7他に、トイレや廊下はもちろん、ラウンジや会議室などを共用部として設置する場合が多く、一般的な大型オフィスよりレンタブル率は下がります。(図1参照)
都心5区稼働率比較
三鬼商事株式会社の7月度データと比較すると、都心5区では稼働率に大きな違いがあります。
当社スモールオフィスでは昨年1回目の緊急事態宣言(2020年4月7日~同年5月25日)後は、一時稼働率が下がりましたが、2020年9月頃より縮小移転を中心とする移転需要が増加し、その後の度重なる宣言の中でも高稼働を維持しています。(図2参照)
渋谷区平均賃料比較
また渋谷区での賃料の変動について目を向けると、大型オフィスでは稼働率の下落により賃料も大きく下落していますが、当社スモールオフィスにおいては、安定的な稼働とともに賃料も高値を保っています。(図3参照)
最近の当社物件には、フードデリバリー関連の会社や動画配信スタジオ、動画制作会社などコロナ禍において需要の高まっているテナントの新規・拡大移転が目立ちます。
これからは空室の目立つ中型オフィスのシェアオフィス化や苦戦するホテル、商業施設などのシェアオフィス化も進み競争が激化します。賃料調整はもちろんですが、魅力ある共用部の増設、用途変更、そして新たなテナントニーズに対応した設計企画など、オーナー側の変化が稼働率及び賃料維持の鍵となることでしょう。
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