【代表岩本が語る 不動産再生のコツ】
淘汰されるシェアオフィスの時代
テナントターゲティングとニーズを捉えた運営がカギ

Column

シェアオフィスの需要や実態

約60棟(入居企業約1,000社、入居者数約5,300人/2020年1月末時点)のビル運営や管理を通して、様々な企業や経営者のオフィスニーズをヒアリングしています。
今回は、シェアオフィス提供者が見る「シェアオフィスの需要や実態」についてお話をします。

最近、新聞やネットニュースなどで、大企業や地方自治体が「働き方改革」の推進を目的に、シェアオフィスをリモートワークに活用したり、サテライトオフィス化しているニュースを目にします。
しかし残念ながら、借りた後の実際の成果を聞くことはほとんどありません。働く場所を変えることは、働き方改革を促進する手段にはなりますが、結局は働く人の思考が変わらなければ、高額なシェアオフィスを借りても、贅沢なデザインをしても意味がないと言う結果になります。

PORTAL POINT AOYAMA▲フリーランサーをターゲットにしたPORTAL POINT AOYAMA

シェアオフィスの差別化

シェアオフィスを借りて、スタートアップ企業やフリーランスの中に身を投じることで、一定の刺激を受ける事は可能ですが、その中で新規事業を創出し、収益を上げ続けるのは容易ではありません。
一方でシェアオフィス提供者側も今後は差別化が必要です。働き方改革の一環で、サテライトオフィスとして高稼働したシェアオフィスは、入居企業の事業成果が出ない場合や不景気に陥った場合、一気に解約のリスクが高まります。既にシェアオフィスは慢性化しており、閉鎖するシェアオフィスも増えています。シェアオフィスを借りた結果、やはり自社のオリジナルオフィスの方が良いと判断し、脱シェアオフィスをしている企業も増加しています。

そこで大切なのは、ターゲットの設定とそのニーズの把握です。弊社では、フリーランサーや創業後間もない1、2名の企業が利用できるフリーデスクプランや、従業員規模10名以下向けのスモールオフィス、事業規模の変化が著しいミドル~レイター期のベンチャー企業へ一棟貸しする「オーダーメイドビルディング賃貸事業」まで、様々な規模のオフィスを提供しています。
入居条件の緩和や、テナントが自社のアイデンティティや想いを、自由に空間に反映できる柔軟な貸し方により、築古ビルの資産価値と収益力向上を同時に実現しています。

誰をターゲットに提供するのか?そのターゲットとなる入居者の働き方改革や事業成長に本当に役立つサービスや空間か?本質をとらえたオフィスだけが、生き残ることができる時代になると思います。

ーダーメイドビルディング▲自分の城を築くことができる「オーダーメイドビルディング」

築古中小規模ビルの有効利活用に関するご相談はお気軽にご連絡ください。

<お問い合わせ先>
株式会社リアルゲイト
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-55-18
TEL:03-6804-3944
オフィス検索サイトORDERMADE TOKYO
WEB:ordermade-tokyo.jp

岩本  裕
一級建築士

東京都市大学(旧武蔵工業大学)工学部建築学科卒業
大手ゼネコンでは、主にマンション工事の現場監督とアメフト選手として活動、 その後大手マンションデベロッパーと新興デベロッパーにて土地の仕入れから企画販売を一貫して経験。2009年8月、「the SOHO」の運営を機に当社設立。代表取締役就任、2021年7月サイバーエージェントグループに参画、現在に至る。
趣味:週3回以上のパワーリフティング(ベンチプレスは155㎏)、バスフィッシング

Drag